CROSSTALK
道を拓いてきた
先輩たちの本音トーク
長年にわたり最前線で活躍してきた4名のベテラン社員が大集合。これまでの歩みと今のCSコーポレイション(以下、CS)について語り合いました。経験に裏打ちされたリアルな声のなかに、次の時代のヒントが詰まっています。
山田
Yamada
取締役
1984年入社
小林
Kobayashi
制作管理部サイン課 主任
1990年入社
笠原
Kasahara
常務取締役
1992年入社
野澤
Nozawa
営業部 部長
1996年入社
勢いだけで
走り抜けたあの頃
山田:私は知り合いの紹介でCSに入りましたが、当時は社員数が少なく、分業体制なんてありませんでした。営業から見積もり、段取り、現場管理、時には現場の施工まで、一人で全部やるのが当たり前。あまりに忙しいから辞めていく人も多くて、常に採用募集をしていた気がします。
小林:今とは比べものにならないくらい現場主義でしたよね。就職活動中に、通っていたデザイン専門学校の先生に「看板を作りたい」と相談して、「今、勢いのある会社があるぞ」と紹介されたのがCSでした。実際に入社してみたら、勢いだけで走っている会社でしたけど(笑)。
笠原:僕は、「就職できればどこでも良い」と思っていたタイプ。専門学校でCSを薦められて面接を受けた時に、うなぎをご馳走になったからCSに決めました(笑)。同期は7人。多分、一番新卒を採用した年だと思います。人が必要だったから、運よく拾ってもらえたんでしょうね。
野澤:僕は営業志望で、いろんな会社を受けていたんですが、会長(当時の社長)が優しかったので入社しました。ただ、入ってみたら現場作業はガッツリやらされるし、とにかく多忙で。「もう辞めたいです」って自分から会長に言ったんです。そしたら、営業の仕事に集中できるように配慮してもらえて、今では営業部長。あの時、ちゃんと伝えてよかったなと思います。
山田:実は私も、2年目に「辞めたい」と言ったことがあります。でも、会長が「会社を変えるから待ってくれ」と引き留めてくれました。実際には全然変わりませんでしたが、必要とされたことがうれしくて。気づけば、40年以上経ちました。
野澤:今は組織体制が整って、ずいぶん働きやすくなりましたね。
山田:「誕生日休暇」なんて制度も昔はありましたが、休もうとすると理由を問われるような空気があって、取りづらかったんですよね。今は有休もきちんと取れるようになり、風土も大きく変わったと感じています。
小林:若手たちがうらやましいくらいです。できることなら、今のCSに新卒として入りたい(笑)。
続けてきたからこそ、
見えたもの
野澤:今日ここにいる4人は、全員新卒の入社組。よくぞ、ここまで残ったなと思います。
小林:私は単純に、「辞めるほうが面倒だな」と思っていただけで(笑)。でも、この仕事は自分が関わったものがカタチとして残るじゃないですか。その喜びがあるから、もうちょっと頑張ってみようと思えるんですよね。
山田:分かります。現場が終わったあとにお客様から「ありがとう」「きれいになったね」と声をかけてもらえると、苦労が報われます。区切りごとに感謝の言葉をいただけるから続けてこられました。
野澤:僕は、家族とお客様の存在が大きいです。家族を養わなきゃという責任と、長いお付き合いのあるお客様と離れるのは寂しいという気持ち。その2つが支えになってくれました。そう思わせてくれる人たちに出会えたのは、本当にありがたいことです。
笠原:みんな良いこと言うなぁ。僕はつらいことも山ほどあったけれど、あんまり深く考えずに、目の前のことを淡々とこなしてきただけ。むしろ、「この環境で続けられている自分って、案外すごいのかも」と思う瞬間もあって、これは一種の才能かも(笑)。いわゆる、「鈍感力」ですね。
野澤:あながち間違いではないかもしれません。営業回りをしていると、昔からのお客様に「この会社に居続けるだけでもすごい」と驚かれることが多いから(笑)。
笠原:もちろん良い部分もちゃんとありますよ。僕が思うCSの魅力は、挑戦を応援してもらえること。きっと創業時からそのマインドはあったけれど、以前は時間の余裕がなくて、失敗が許されない雰囲気でした。でも、今は「どうすれば実現できるか」を会社が考えてくれる環境に変わりつつあります。
山田:時代の変化もあるし、社長が代わってから組織改革にも取り組んでいますからね。
笠原:ええ、さらにいい会社に変わっていくと実感しています。
これからは、
チームで挑む
山田:最近は、チームで動く体制が少しずつできてきました。ですが、まだ一人で抱え込んでしまう仕事も多い。案件ごとに「このジャンルならこのチームで」とスムーズに組めるようになれば、もっと効率的に動けるはずだと思います。
小林:そうですね。みんなよく頑張っているけれど、その努力に見合った手応えがあるかというと、ちょっと疑問に感じるときもあります。頑張りに対するリターンが薄いと、モチベーションにも響きますから、改善していきたいですね。
野澤:営業のあり方も変えていく必要があります。これまでは、どうしても個人の人脈や経験に頼る部分が大きかったけれど、組織やチームとして成果を出せるようにしたい。個々の力だけでなく、会社として信頼され、選ばれる仕組みをつくっていきたいと思います。
笠原:本質的な課題は「本物をどう育てるか」だと思うんです。営業であれば新しい仕事を生み出せる人、現場なら自信を持ってプロジェクトを回せる人。本物を育てるには、長く働き続けられる会社であることが大前提ですよね。その土台をどう整えるかが、僕たちの役割だと感じています。
山田:昔は「そのくらい我慢しろ」で通ったけど、今は時代が違いますからね。若い人との向き合い方は、我々世代の課題でもあります。ただ、踏みとどまったからこそ見える景色もある。自分なりの喜びや楽しみを見つけながら、ある程度忍耐力を育んでほしいですね。
野澤:それと、想像力も欠かせません。相手がどう思うか、何を求めているか。少し先を想像できるかどうかで、お客様との関係も、職場の人間関係も大きく変わります。
笠原:どんな仕事でも、人との関わりは避けられないですからね。だからこそ、自分によくしてくれる人を大切にしてほしい。これは、若い頃の自分にも言ってあげたい言葉です(笑)。
小林:どれも重要ですが、やっぱり一番はのびのびやってもらうことではないでしょうか。自分の考えをしっかり持って、言いたいことを言って、本来の力を発揮してくれたら、それが一番。CSは懐が深い会社ですから、安心して飛び込んできてほしいですね。